注意:
普通にインストールするならこんな無駄な苦労は全く不要です!
前回までの登場人物
- NP12
- EPSON Endeavor NP12。定価32550円だが、いつ見ても限定クーポンで10500円引の22050円で売られている。小さくて安くて非力。メモリは2GBに増設済み。Windows 7とか入ってるけど、正直事務用としても少し厳しい重さ。Windowsで使うならIONなり何なりの方が良さげ。事務用でも。
- USB HDD
- USB接続キットで無理矢理繋いだ、その辺に余ってた250GBのベアドライブ。
- カマクラ
- USB HDDにFreeDOSを入れたパーティション。
前回の分かりにくいあらすじ
NP12にLinux入れたい→デュアルブートしたい↓
↓ブートできない←FreeDOS入れたい←MBM入れたい
GRUB4DOS入れた→FreeDOS入れた→MBM入れた↓
本当の戦いはこれからだ!←LinuxはいつものCentOSにしよう
つーわけで。
インストール先となるNP12に空き領域を作ろう。簡単だが。コンパネ→管理ツール→コンピュータの管理→ディスクの管理、から適当に右クリで既存パーティションを縮小出来る。こんな簡単だったっけ。Windows 7だから?
次に、USB HDDにカマクラとは別のFAT32な32GBパーティション(以下ホンヤラ)を作った。そして、CentOSインストーラーを入れるのだが、DVD版とか巨大だからネットワークインストールを試してみようぜー、と思って、そうしてみた。つっても多分、以下はDVD版も同じ手順だろうけど。
まず、CentOSインストーラーのISOイメージを落として、Explzhで開いてisolinux
ディレクトリの中身をホンヤラのルートに突っ込む。楽勝である。
ホンヤラのisolinux.cfg
をsyslinux.cfg
にリネームして、syslinux落としてきて展開して、コマンドプロンプトでwin32ディレクトリに入ってsyslinux.exeに適当なパラメータ付けてホンヤラに書き込ませる。これも楽勝。
NP12にUSB HDDを繋ぎ直して、MBMでホンヤラから起動すると、よしよし、CentOSのインストーラーの画面が出たぞ。もう後は簡単だろ、ははは。
などと油断していたのだが。
インストーラーをずんずん進めて、パーティション構成をカスタム設定にして、NP12の空き領域にext3で/
にマウント、として。快調な雰囲気だったが、ブートローダーを書き込む設定のところで、USB HDDのMBRにブートローダーを書き込もうとしてるように見えてならない。非常に意味が分からない。どこから設定変えるんだこれ。わかんね。いっそ、ブートローダーを書き込まない、でどうなるか試してみるかー。
そして、ずんずん進めてたらインストーラー落ちた。例外で落ちたよ!
何が原因か良く分からないので、微妙に設定を変えてもう一度試す。ネットワークインストールだと、二度もやるのは無駄に重いでござるなあ。
そして例外で落ちる。
…適当に検索したところ、「Packages from CentOS Extrasを導入しようとすると落ちるぜ」とか書いてあった。三年以上前の日付で。長生きなバグだな、ちくしょうめ。
三度目のインストール。くそう、重いぜ。何でこんなに重いのか少し不思議だが。
でも、今度こそ順調にインストーラーが完走した。パッケージ選択では、何も入れないことにしてみた。面白そうなので。
そして再起動して、MBMから選択して、起動しない。よしよし。予想通りのトラブルだ。よくねーけどな。
要するにパーティションにブートローダーがいないのだろう。GRUB Legacyをgrub-install
してやればいいのだろうが、どっからやんのかな。多分ほぼ同じ中身のLinuxからじゃないとまずいよね。うん。つまりホンヤラからレスキューだね。
四度目のホンヤラ。今度はインストールじゃなくて、linux rescue
と打ち込んでレスキュー運用である。が、ネットワークインストール版なので、重いのは変わらない。うん。DVD版にすべきだった気がするよね。とっくにだけどね。
んでシェルが来たんで、chroot /mnt/sysimage
で騙くらかして、えーとNP12の目標パーティションは/dev/sda3
みたいだから、grub-install /dev/sda3
かな。そして、/boot/grub/device.map
に不要なエントリがあるからついでに除去しちゃって、と。(hd0) /dev/sda3
以外要らないべ。
そして再起動ー、っと。
あ。GRUB設定してない。
もちろん起動しないが、GRUBシェルまでは行くから、勘でkernelパラメータを打ち込んでみる。そんなファイル無いと言われる。lsとか取れないのかなこれ。カーネルのバージョンが分からないと無理ですなあ。ははは。
五回目のホンヤラ。D・V・D! D・V・D!
さっきと同じ手順でchrootして、/bootのファイル名を確認し、
# touch /boot/grub/grub.conf # ln -s /boot/grub/grub.conf /boot/grub/menu.lst
って感じに作って、/etc/fstabを見たりしながら適当に編集。
default=0 timeout=3 title CentOS (2.6.18-194.el5) root (hd0,2) kernel /boot/vmlinuz-2.6.18-194.el5 ro root=LABEL=/ initrd /boot/initrd-2.6.18-194.el5.img
こんな感じかな。
そして、再起動。流れるブートログ。とうとう任務が完了したのだ。
が、そこにあったのはcrondすら無い荒野だった。誰が…、こんなことを…。
sshdを入れた途端にまるっきりいつも通りの楽な作業になったけどな。
なお、Windows 7でクライアントとして使うには非常に非力だったNP12だが、SOHOのLinux鯖としては全く問題無さそうだった。リモート管理だとビデオ性能も全く要らないし。何だか大満足の転身劇である。
そして、これが思ったより便利なのであった。Windowsしか使わない事務所なのに。Sambaすごいなあ。