せっかくだから俺は和歌山に観光に行くぜ


 下書きを呼び出したら日付が2005/10/7 18:41となっていたハハハ。
 誠にすまない。

 以下、当時の記事をそのまま上げてみる。色々な理由によって、もう完成の見込みも薄いのであるが、かなり気に入っているネタなので何とか日の目を見させよう、と。


 えーと、和歌山のごく一部にピンポイントに行ってきた。

 友ヶ島という島をご存知だろうか。
 淡路島と紀伊半島の間、大阪湾の南の入り口、関空のちょっと南。旧日本軍の由良要塞のあった島で、戦後になって民間人も普通に入れる島になったんだとか何だとか。結局一度も実戦に使われなかったとか。空戦の時代になっちゃったからか?
 で、今は遺構が一部に残る無人島。とは言っても、通年営業してる宿が二つあったりするし、定期便も一日七往復とか出てるが(冬は三往復)。定期便廃止の噂もあったようだが、とりあえず続いてる模様。

 そして、この島こそ、かのデスクリムゾンのオープニングムービーのロケ地さ。

 つーか、たまたま関空近辺に用事があり、帰りに友ヶ島に寄れる日程だったのだ。
 そりゃまあデスクリムゾンは好きだが、いきなり埼玉から和歌山まで「これだけの為に」見に行くほどの暇は無い。いや、暇はあった。無いのはお金だ。うむ。

 そもそもメインの用事はそっちの関空付近某所だったんで、この度初めて飛行機に乗ったりしたんだが。せっかくだから全部書くか。

 行きは母と一緒の予定になってたので、数日前に全日空の夜の便を予約した。
 んで、夕方に家を出発。

 まず電車で浜松町へ。東京モノレールに乗り換えて、羽田の第二ビルまで全部Suicaで改札通過。便利便利。しかしモノレールは結構揺れるな。何か最近は品川から京成で直通らしいし、品川は新幹線も停車するし、大丈夫かモノレール。いやまあ大丈夫っちゃ余裕で大丈夫だろうけど。
 んで、飛行機に乗り込む。機内のモニタでは何やら緊急時の対処について説明していた。うむ。電車とは違って死の香りがしますね。主翼の付け根の席なせいか、超うるさいし。カコンカコングアキーンゴゴーとか変な音もするし。もしかして壊れてないですか。壊れてるような音なら操縦士も乗務員も気付きますね。はい。
 つーか俺、ミッドナイトランディングとかまともに着陸出来ないし、エナジーエアフォースとかも墜落しまくってるしさ。あんな難しいともう、いくらプロでも十年くらいヒコーキの運転してたら一回くらい墜落しそうなイメージがあるな。やばいよな。ジャンボジェットとラプターではちょっと違う気もするけどな。というかゲームとリアルがな。
 様々な誤ったイメージを理性で抑えつけつつ離陸待ち。

 タキシングが始まって少しした頃、機内のモニタに前方の景色が映る。やばい。何かゲームに似てる。←逆。
 似てるんで、嫌な記憶が色々蘇るが、離陸はまあ俺ですら失敗しないから平気だろー、ってな気分にもなる。まあ本物の飛行機はエンジンいきなり死んだりするんだろうけど。いやいや余計なことを考えるな俺。
 というかむしろ、離陸前から着陸の心配を始める。大抵あれだ、真っ直ぐ進入できないとか、足が折れるとか、着陸したーと思ったら跳ねちゃったとか、そうなるんだ。ゲームだと。落ちた後の描写は無いけどな。だから余計怖いんだよ!
 いや、やっぱ描写ある方が怖そうだな。

 まーとにかく離陸した。えらい傾きよる。空中だしな。
 夜だからいまいち景色が見えないのはつまらんなあ。次の機会には昼間を選びたいところだ。つーか出来れば乗りたくないが。
 っても、事故多発地点とか歩いてる時の方がよほど危険なんだろうけどさ。

 んで、機内では飲み物が回ってきたのでいただく。飲まないと肺塞栓だか何だかで死ぬと聞く。
 あと空力音がものすごい。断熱圧縮で溶けたりしませんか。しませんが。

 そして運命の着陸でありますが、窓の景色が怖いです。地面が遠すぎます。
 で、モニタに前方の映像が。何かこう、ミッドナイトランディングの最終面より遥かに強烈な角度になってるような。やばいってこれ。何かおかしいって。
 でも理性は「余裕余裕全然平気ッスヨ」「たぶんね」とか言ってるし仕方ないのでモニタ凝視して気を紛らわすと、ああ、あの光の線のとこに進入するなこりゃ、と何となく分かってちょっと落ち着くけどやっぱり何かすごい傾いてるような気がしたけどまー平気だろうとか思ってると、何かすごく着地した感じの雰囲気に。
 で、跳ね上がったり足が折れたりした様子も無いので、急に力が抜ける。恐怖の空の旅から生還しましたよ!

 そして関空に。普通の空港。食い倒れとか漫才とかの雰囲気かけらも無し。つまらん。
 無理を言っているかもしれない。

 んで、まー色々と所用をこなす。
 どうも先方は、俺が糞面倒な作業を代行しに交通費自腹で出向いて、立つ鳥跡を濁さず爽やかに去るようなのを期待していたらしい。交通費出ないか聞いたらえらい渋面で、半額だけ出してくれましたワーイ二度と行かねえ。
 何で知人のPCの面倒を見るのって、やってもらって当然的な顔をされることが妙に多いのだろう。他人のPCのメンテナンスも楽しめる人とでも思ってるんだろか。自腹で何万も交通費払って出向いてまで。

 まあそれはいいや。きりがない。

 帰りの日、いよいよ友ヶ島へ向かう。

 …の前に、出来れば淡嶋神社にも寄っておきたいと思うが、帰りの船の時間が何気にぎりぎりかも。
 まー近くに到着したら考えよう。とりあえず南海電鉄でゴー。

 和歌山市駅からは南海加太線になるのだが、何気に単線である。うむ。死の香りがしますね。
 いや、そうでもないな。何か全然怖くない。ぶつかっても折り返すだけというA列車的なイメージがあるのかもしれないな。無いよな。単に何となく電車に慣れてるだけのことかも。


 …と、ここまでで当時の下書きは終了していた。下書きだからか、随分と荒っぽいな。ゲームバカっぷりはもう少しソフトにした方が良さそうだけど。まーいいや、このままで。
 確かこの辺から、写真をせっかくだから入れようとか余計なことを考えてるうちに面倒になってやめちゃったんだったような気がする。馬鹿な奴だよ。
 当時それなりに撮影した写真も、今はどこにあるやらさっぱりである。HDD死んだ時に消えたかも。旅の記憶もすっかり曖昧に。
 でも、思い出せる限り書いてみようか。多分ノリも悪くなっちゃってるけど。


 単線の電車に実は少し興奮つつ、終点の加太駅に到着。ここから加太港までは徒歩だ。
 早めに港に到着したら、近くの神社にも寄っていきたいものだ。

 道中はさすがに自然が美しい。森の中とか入ってったら俺死ぬんじゃね、って気分である。エルフとか凄いよな。でも木の上に家とか作ると落下死が多発するんだよね。
 などと気分を盛り上げつつ景色を撮影していた。その写真を掲載しようとして、書きかけのまま投げ出したと推測される。

 何となく懐かしい気持ちになる道を歩いていると、沿道にやけに高そうな黒塗りのセダンがあった。せっかくだから無駄に撮影したいが、家主に見付かったら消される、と直感が走る。何しろ相手は金持ちと思われる。エロゲーで考えれば分かりやすいが、危険な相手である。
 よって、カメラをこう、何となく撮影する気なんかありませんよー的に胸の辺りにぶら下げて、歩きながらファインダーとか見ないでカンでシャッターを押した。
 確認すると、まあそれなりに撮れていた。我ながらいい仕事だった。
 でも日記に掲載とか無理だしメモリの無駄だよな、と気付いたので即消した。

 加太港に到着して、定期船の時刻を確認すると、神社に行く時間は何とかなりそうに思えたので、行ってみた。だいぶ時間的にぎりぎりになりそうだが。

 淡嶋神社には膨大な数の人形が納められており、また、由緒もものすごいらしい。何しろ日本中の神社の総本社なんだとか。
 でも何か別に普通の神社って気もした。まあそれはそれで美しい。
 あと何だか参拝客が女性だらけであった。何でだろーなーと思ったら、女性向けな祈願を得意技としている神社だったらしい。なるほど。ホモ同人だな。
 まー、特筆すべきネタもあまり無く。髪の伸びる人形とかもあるらしいけど見なかったし。公開されてるのかどうかも分からない。

 で、港に戻って、定期船に乗った。船か。死の香りがしますな。いや正直全然しなかったけど。何しろ飛行機は次元が違った。帰りは絶対に新幹線にしたいところだ。寝台特急とかでもいいけど、大阪から東京なんて無いよなあ。
 まーそんでもって確か普通に友ヶ島の港に到着して、いよいよメインイベントである。一応。
 写真があれば盛り上がりそうだけど、テキストだと多分盛り上がらないことでしょうなあ。

 上陸すると、確か正面に案内地図があった。結構色々な見所がありそうだったが、メンテされてなくていつ崩れるかも分からなさげなポイントも多々あるようだ。死の香りがしますな。いやマジで。変なとこは避けた方がいいだろう。っていうか既にかなり変なとこだけどね?
 港付近は思ったより整備されてるし、雑貨屋っぽいとこも確か一つあったくらいなのだが、ちょっと入ると森の中の山道っぽい風情になり、先に撮影しておいた案内図を見ながら移動するが、正直どっちが正しい道なのかいまいち分からない場面も少なからず発生する。まあでも、いくら普通の道でも、森の中の道なんてこんなもんだよな。海も見えてるし小さい島だし、最悪どうとでもなるだろう。多少は思い切って進めば何とかなるだろ。
 で、展望のいいとこで休んだりしつつ適当に進んで、道に迷う。

 えーと…。船の時間大丈夫かね。
 レーダー施設の付近で微妙に混乱するんだが。ワープポイントとかあるんじゃね?

 色々歩くうちに、勘違いに気付いて先に進めるようになる。
 そして、とうとうあのムービーで見た景色が眼前に。おお…。何かクモの巣とか張ってて汚ねーな。当たり前だが。正直、中に入る気分にはなれないので、適当に写真撮影しまくりながら進む。デスクリムゾン的にもそれなりに楽しいけど、むしろ小屋みたいなのを見ながら「ここに海軍?の人がいたのだなあ」とか普通の感慨を抱いたりしつつ、最終便の時間がヤバいんでずんずん進む。で、また軽く迷うんだ。やっべえ。
 間に合わないと無人島に置き去りチックな、いや宿とかあったけど営業してなかったらどうすんだろ、とリアルな冷や汗が出つつも、何とか5分くらい余らせて港に帰還。時間あればもっと色々見たかったけど仕方あるまい。

 んで、加太駅へ戻り、今度は新大阪を目指すのだが、この辺の記憶がかなり曖昧である。何かどうでもいい感想が一つ二つはあった気がするんだけど。南海電鉄のかっこいい電車を見たとかだったかなあ。
 一つ覚えてるのは、のぞみも同じ料金で自由席に乗れるのをここで初めて知ったことくらいか。
 んで、初めてのぞみに乗ったが死の香りもしないし、そのまま何ということも無く東京駅に到着して、あとは普通に帰宅。

 まあ、そんな感じで。結構楽しかったですよ。
 もし写真とか発掘出来たら、その時にはまた適当に紹介しようかと。

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