床の見える隙間もほとんど無く、床上40〜50cmに至るまで、崩れた本の山に埋め尽くされた部屋。そしてその上に、または僅かな隙間に、積み重なる綿埃。
そして最深部には、W120xD74xH133cmの容積を持つ、奥行きの深い奇妙な形状の、俺部屋で最大の本棚が在った。
シリーズ開始から一ヶ月半。(前 次 始)
とうとう前回、部屋の入口から最大本棚に向かう幅30cmほどの直通ルートが確立した。
いよいよ、最大最強要塞の攻略開始である。
まずは様子を見渡す為、装備無しで部屋に入ってみる。
…瘴気がほとんど感じられないのだが。
そういえば、前回陥落してリサイクル業者に送られたラジカセは、筐体内に変な埃がそれはもう大量に詰まってたけど、まさか。あれが残りの瘴気の大半だったとか?
リサイクル業者は大変だなあ、と人ごとのように思いつつ、改めて最大本棚に意識を戻す。
こいつを優先的に処理する理由は、その重量にある。ぶっちゃけ床が抜けたらマジでヤバい。長年全く問題無かったし、危険な様子も無いんだけどさ。心配性なのだ。
まあ、中の本を抜き取って電子化していけば徐々に弱体化していくので、一割も減らせばほぼ安心出来るとは思うが。
ただ、最大本棚の手前側にしかアクセス出来ていないので、奥側の重量を減らすには、手前の中身を抜いて本棚を少しずつ分解しながら進むことになる。
更に問題は、本棚の上にも大量の物が載っていること。軽い物ばかりなので、片付けても安心感には繋がらないけど、順番的にはここからだろう。
ということで、フル装備で開始。まずは本棚の上を片付ける。
これがまー、凶悪な埃の山で。あと何故かM/BとかビデオカードとかMDとかVHSテープとか、電化製品っぽい物が多い。VHSテープはもう面倒だから処分だ。どうせ昭和な映像だ。
さらに、サイズの大きい物も多い。由貴香織里カレンダーとか懐かしいっつーのな。試しに中古屋の買取価格を見たら150円とかだったから、面倒だし処分かなー。
懐かしかったのは、450x600mmのカッティングマット。これを段ボール箱の上に敷いて机のようにして、へぼい絵を描いていたものだ。何でそんなことしてたんだろ。机を置くスペースが無かったんだったかなあ、本が多すぎて。
しかし、高い所にある埃まみれの物を片付けてると、凄い勢いで埃が舞うのがヤバい。アレルギースペランカーには厳しい環境だが、マスクと手袋とゴーグルがあればさすがに結構耐えられるので、一気に行くぜー。
一気に終わったぜー。所詮は本棚の上、やはり大した量ではなかった。埃だけは強烈なので、対策が確立している今だから楽勝だったけど、初期にやってたら地獄だっただろうな。
次に、アクセス出来る範囲で不要な本が無いかを見てみる。特に、亡父の蔵書を引き継いだエリアが怪しい。西村寿行のハードロマン系とかはスキャンしとくけどさ。大藪春彦とかも。
壊れたエアコンの取説とか要らんよな…。
X1のハード解説書が二冊も出て来たけど、うーん、一応スキャンしとくか。恐らくは時間の無駄だが、捨てていいか悪いか分からない物を捨てていい物に確定させるのも電子化の効果であるからいいのだ。
大半が本ではあるけど、何だかんだで本以外の物も出てくるものだなー。それを片付けるスペースが無いから、結局は電子化が先だけど。
スキャナ部屋の待機列には、コミックコンプティークとばんがいちの山があるんだけど、要るのかこれ。埃の山から出て来た古雑誌とか、スキャナ殺しもいいとこだが。ううーむ。フィーダーのシューター側に埃吸着機構とかあればいいのに。あとガラス清掃機構も。完璧じゃなくてもいいからさ。